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廃油ストーブ製作後2年経過したのでまとめてみた

きっかけは西日本豪雨

2018年7月に起こった

西日本豪雨(平成30年7月豪雨)

2018/07/07西日本豪雨災害
2018年7月7日 当工場裏の河川

当店のある岡山県岡山市も

多くの被害を受け、中でも

岡山県倉敷市真備町は

甚大な被害を被りました。

日本は災害大国であり、

毎年のように何らかの

自然災害が起こっており、

2020年は新型コロナの影響で

東京オリンピック延期、緊急事態宣言など、

日本経済は大きなダメージを受け

何時、何が起こってもおかしくない時代、

自らの身を守り、

災害時も平時にも使えるをコンセプトに

2018年11月に

【災害対応移動式廃油ストーブ】を

製作開始しました。

災害対応廃油ストーブ
2022年度災害対応移動式廃油ストーブ

ネット上で自作廃油ストーブを

多く見かけますが、

「危険だな…」と、

思わせる物もたくさんあり、

製作、使用した経験を

公開する事で少しでも

安全な廃油ストーブライフの

一助になればと廃油の燃焼や

製作した仕様を一度まとめてみます。

スパナ

 

送風と燃料(廃油)の関係

廃油ストーブの点火には

プレヒート(予熱)させる事が必要で

最初は灯油を入れ、紙等に火を着け

燃焼室を高温にする必要があります。

理由はオイルは常温で燃えず

高温に加熱する事でオイルが気化した

ガスに着火し燃焼となります。

火力は燃料の量と風量で決まります。

当店で製作した廃油ストーブは

風量はボリュームで調整でき、

燃料(廃油)は蠕動ポンプを使い

ボリュームで回転数の調整、

オートメーションリレーで

一定間隔でON・OFFさせ、

燃料と風量を調整しています。

スイッチパネル

燃料(廃油)に不純物が混じると

詰まりの原因になりますし、

水分は失火の原因、最悪の場合

水蒸気爆発を起こしますので

遠心分離した、キチンとした燃料を買うか

自身で用意した廃油の場合は

水分と異物を沈殿させ

上澄みを濾過して使う事が

安全な廃油ストーブライフを送る上で

必須となります。

廃油貯蔵タンク
廃油貯蔵タンク

※廃油タンク製作した記事はこちら

スパナ

 

送風について

送風菅から渦を巻く(回転)させる事が

正しいみたいな風潮がありますが

炎をが回転するのは円筒タンクに

送風しているので、炎は自然に

回転しているように見えます。

あくまで暖房設備のストーブで

廃油を燃焼させるので、

焚き火のような直接の熱気ではなく

燃焼タンクは密閉し、

タンク内を蓄熱し、

熱交換放出することで外気を温める

ストーブとしての役割を果たすので、

炎がタンクの外に出ない、見えないよう

蓋をして安全を確保しながら

タンクを加熱、放熱する熱交換器として

使用する事が重要であり、

過剰な空気と燃料を送り

タンクや煙突が真っ赤になるまで

加熱することは危険である事は

理解した方が良いと思います。

スパナ

 

災害対応移動式廃油ストーブ仕様

タンク一体移動式

災害対応廃油ストーブ

当店で製作した

【災害対応移動式廃油ストーブ】は

タンク、燃料、送風機すべてを

一体化させた移動可能な

オールインワンなので

工場内の使いたい場所に

移動させ使用していますが、

本来は排気用の煙突の屋外設置も必要であり、

ストーブの移動は危険を伴うことを

理解、認識した上で自己責任で使用しており、

おすすめの使い方とは言えません。

 

停電時対策12v仕様

西日本豪雨をきっかけに作った

【災害対応移動式廃油ストーブ】

災害時を想定して停電等

100V電源がなくても

車輌用バッテリーや

ポータブル電源で稼働できる

12V仕様となっています。

 

 

 

オリジナルタンク(遮熱対策済)

廃油ストーブタンク

鉄板曲げて作った容量約9ℓの

燃料タンク。

燃焼室と隣接していますが

遮熱板のおかげで隙間に手を入れても

熱くないので安全面は

確保できていると思っています。

燃費は1時間で約1リットル程、

連続8時間くらいは使えるので

満タンにしておけば営業時間1日は稼働します。

給油時の異物混入を防ぐため銅のメッシュが貼ってあります。

 

廃油ストーブタンクフィルター
燃料フィルターメッシュ

※過去にこの中に蓋を落とした事があるため(笑)

スパナ

 

燃料ゲージも装備してるので、

給油タイミングもわかります。

廃油ストーブ燃料ゲージ
2022年燃料ゲージ

 

蠕動式ポンプ

廃油ストーブ蠕動ポンプ

少しずつ燃料を送る廃油ストーブは

通常、コックでゆっくりと垂らすように

小さな受け皿に一度溜めて、

自重で一定速度で送りますが、

その仕組みだと、部品点数が多く

タンク⇄ボンベ間に距離が必要なので

よりコンパクトで安定的に燃料供給するため

オートメーションリレーと蠕動ポンプで

細かく燃料供給量を調整できるようにしてあります。

もちろん、12V稼働です。

スパナ

 

12V車輌用ブロア

ブロア給気口

多くの方がホームセンター等で販売されている

ブロアーを使っていますが

 

 

 

 

ブロアーは音がうるさい・・・

当店のは車輌用リアクーラーのブロアモーターの

比較的大型なものをチョイスしています。

12Vで稼働すること、高耐久性、静音設計など

メリットはたくさんありますが、

うちにあった廃車から取ってきたので

タダなのが最大のメリットです(笑)

 

脱着式送風菅

廃油ストーブ送風管

送風管は脱着式にすることで

形状の変更やテストが容易にできる仕様としました。

マフラー用ステンレスパイプ、連結部などのパーツも

車輌用マフラーパーツ、要はうちに転がっていたもの使用しています(笑)

※2022年追記

肉厚のパイプで製作し直し。

シンプルな構造にし、送風音が以前より静かに。

使用後の灰の掻き出し、メンテが楽になりました。

 

着火口

廃油ストーブ着火口

廃油ストーブ点火時にここを開けて

バーナーで着火します。

タンクの上から灯油を入れて、

上から火種を落とすように着火するのを

よく見かけますが、火を上から着けるのは

危険なのでタンク上蓋は開けずに

着火したいのでこの仕様としています。

 

※2022年追記

より着火し易い形状に変更

廃油ストーブ着火

※バージョンアップさせた記事はこちら

スパナ

 

確認口

廃油ストーブ点検口廃油ストーブ点検口

何度か作り直した確認口。

点火時の火の状態を

タンクの上蓋を開閉せずに

確認するためのモノで

500°の耐熱ガラスで

中が覗けるようになっています

 

スイッチパネル

スイッチパネル

ここで空気の風量と

燃料を送るスピードを調整します

廃油ストーブ前面スイッチパネル
2022年度の廃油ストーブ前面スイッチパネル

※新しくしたスイッチパネル記事はこちら

スパナ

 

煙突遮熱ガード

煙突ガード

煙突部は熱くなるので誤って触れた場合の

対策として煙突遮熱ガードを付けています。

ガードがあっても触ると熱いですが、

火傷するほどではありません。

 

専用オプション

専用オプションは冗談で(笑)

いつも一緒に使ってる

ストーブファンと大きめのヤカンです。

ファンで熱風を送り、ヤカンで

お湯沸かして作業時に使ったり

カップラーメン食べるのに使ってます。

 

まとめ

大まかにはこんな感じですが

まだまだ変更したい点はたくさんあり、

今後の課題としては

着火をよりカンタンスピーディにすることと

無駄に火力上げずに熱効率の良い構造とし、

燃費を上げて行くことですね!

毎冬改変を繰り返し、より完成度を高めて行く予定です!

 

廃油ストーブまとめ動画

 

 

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